路線価に基づく相続財産の評価は不適切!

平成29年5月23日に「路線価に基づく相続財産の評価は不適切である」という裁決が東京地裁で下されました。被相続人が亡くなる前に不動産を取得したことについて、相続税の負担を減らすためにおこなった取引であると認定し、路線価ではなく税務署が主張する不動産鑑定の価格が妥当としました。

今回の判決を受け、今まで以上に金額の大きな相続では相続税対策について慎重に且つ長期的な視野にたって行う必要が生じてきました。

■事例

♦ 東京地裁が路線価に基づく評価を不適切としたのは平成24年6月に94歳で亡くなった方が購入していたマンション2棟に関してです。

①マンション2棟の評価に関して、路線価から評価額を約3億3000万円としました。

②マンション2棟の取得価格は約13億8700万円でした。

③税務署が不動産鑑定をしたところマンション2棟の評価額は約12億7300万円となりました。

④税務署は路線価による評価を適当ではないと判断し、相続人全体に2億円以上の追徴課税処分を行いました。

♦ 今回、否認された4つのポイント

①相続直前の対策だったこと

相続開始の3年5カ月前、2年6ヶ月前の取得となり、節税目的の取引とみなされました。

②短期の不動産売却

相続開始の10カ月以内に乙不動産を売却してしまいました。

③銀行からの融資目的

銀行から融資を受ける際の貸出稟議書等に相続対策と記載されていました。(銀行資料も見てきます。)

♦ 否認されるリスクを下げる3つのポイント

①早期に相続税対策をする

②節税以外の購入目的を明確にする

③相続後数年以内に不動産を売却しない