役員報酬は節税につながりますか?

役員報酬は節税の基本

個人事業者は、自分の給料つまり所得分は経費に算入できませんが、会社(法人)は、社長の給料を損金に算入(法人税の計算上、費用として認められること)できます。

この場合、社長個人には所得税が課税されますが、「給与所得控除」がある分、節税になります。しかも中小企業の場合、社長やその親族、自らが株主でもあり役員である場合が非常に多いので、社長の意思で自由に給料を決めることができるケースが多いと思います。

ただし、自由に決めると言っても、「今月は利益がたくさん出るからオレの給料も10万円増やそう」というように、毎月の利益に応じて自由に決められるわけではなく、原則として社長の給料(役員報酬)を改定できるのは決算日の翌日から3ヶ月以内です。

役員報酬は、損金算入できるので会社の節税にもなりますし、個人事業者の場合と比べても社長個人の所得税の節税にもなります。

ただし、平成24年度の税制改正で、給与所得控除額の上限が規定されておりますので、実際の節税に当たっては、税理士に相談するなど、十分にご検討ください。

役員の意義

役員報酬を決める前に、そもそも役員とは何かを知る必要があります。

法人税法と会社法では、役員の範囲が異なり、法人税法のほうが「役員」の範囲が広いです。

法人税法上の役員とは次のような人です。
①会社法上の役員・取締役・監査役・会計参与等
②使用人以外で、会長や副会長、顧問、相談役などその会社の経営に従事している人(みなし役員)
③同族会社の使用人であっても次の要件の全てを満たす人で、かつ実質的に法人の経営に従事していると認められる人(みなし役員)
イ 株主グループの所有割合が大きいものから順位をつけ、第一順位から第三順位の株主グループの所有割合の合計が初めて
  50%超となる場合に、その使用人がその株主グループのいずれかに含まれている。(50%基準)
ロ その使用人の属する株主グループの所有割合が10%超である。(10%基準)
ハ その使用人と配偶者の所有割合が5%超である。(5%基準)

なお、「役員」を誤った解釈で給料を支給してしまうと、損金算入できませんので、支給対象者が役員に該当するかどうかは慎重に判断してください。

特に社長の奥さんなど、登記上、役員でなく、使用人としての立場でも役員とみなされる場合もありますので、ご注意ください。